瀬戸内寂聴2

出家得度の際、寂聴は今東光に師事した。
この時彼女は、出家を決めたら思い立ったが吉日とばかりに草木も眠る日の出前に今東光の寺を強襲、門人が起きるまで、髪を振り乱しながら門を連打し「命がけ」を必要以上なアピールプレイで今東光を説得する。
だがこの時の今東光とのやりとりは至ってシンプルで、
「頭はどうする?」
「剃ります」
「下半身はどうする?」
「断ちます」
で済んでしまう。
ま、寂聴のビッチにおける師匠スジ・宇野千代の会話はもっとシンプルで、寂聴が宇野千代と交流のあった男性作家の名前を読み上げ、その文学的影響などを聞こうとしても、宇野千代は「寝た」「寝ない」としか答えないハメ取りカルタだったそうだ。ちなみに答えは「寝た」が圧倒的に多かったという。

そういえば寂聴は最近(2008年7月)直木賞を受賞した井上荒野とも結構縁が深い。
井上荒野の父親は瀬戸内寂聴のマブダチorセフレ(あるNHK特番で瀬戸内寂聴が告白したものによると、寂聴の出家仏門入りの動機は、井上最晩年における瀬戸内との関係清算だとか、ま、ビッチの言うことなのでアテにならないが)「全身小説家井上光晴
井上光晴の経歴は今回はあまり触れないが、彼の子供頃のアダ名が「嘘吐きみっちゃん」で、成人して作家として大成しても経歴や自筆年譜すら虚偽の創作で誤魔化し、妻や娘までも騙し通す始末。
ところがある日ガンを宣告されるや、ヤルだけヤッて棄てた女・瀬戸内寂聴に「嘘をつかなければ生きてこれなかった」と涙きながら告白して、それからの五年間に及ぶ闘病生活をドキュメンタリー映画として撮らせ、過去のデマカセや裏切り、密告など全てを私小説にして誤魔化したナイスガイ。
お陰で井上荒野は極度の男性不信に陥り、一時期は執筆した小説にもそれが色濃く表れていた(最近はあまり読んでないので知らない)。
そんな井上荒野に向かって、「男性不信とは女として人生を無駄にし、もったいない。」等と説教を垂れる寂聴先生。責任の一端は貴方ですよとの突っ込みは誰しも思うが、相手がビッチ・瀬戸内寂聴では、夜道で通り魔に会ったみたいな物なので、どんな理由があろうとも瀬戸内寂聴の活動圏内に入った井上荒野が悪いのだろう。
それと余談だが、井上光晴の遺骨は、諸般の語れぬ事情で家族により7年間正妻のクローゼットに仕舞われていたが、最終的には瀬戸内寂聴の寺、井上光晴が生前に寂聴の誘いで奥様同行、三人で、どぶろくを飲んで一晩を過ごしたという寺、に引き取られている。
うん、モダン・ホラー
前回は我慢したんだけど結局実名出しちゃった。ま、いっか。作家だし。
それと今回も時間が無いので手抜きの上続きはまた今度。
二回連続でこのテイタラクですが、これで良いんですかね、先輩。