自宅訪問

会社を経営する知人のおつき合いで、ある日を境に一週間以上出勤せず、電話もメールも繋がらなぬ音信不通で生存すら危ぶまれる従業員さんのご自宅まで行ってきた。
僕が同行する理由などDQNの常識程もないのだが、一人で行くのは色々怖いからと頭を下げられたので、仕方なくついていったのだった。
いざ該当者宅の玄関で呼び鈴を押すと、彼はトランクスいっちょで出てきて僕の知人である社長に、
「私、解雇ですか?」
と、玄関先にて非常識な身なりのまま雇い主を応対しているクセに、大変常識的な判断を下してくる。
答えの予想は大方つくが、形式として、とりあえず仕事を休んだ理由を尋ねてみると、
回答である
「体調不良のため」
に、電話連絡が出来ない位真剣にパンツいっちょでゴロ寝して体をいたわるべく今日も休んだのでした、等と足りない彼の言葉を脳内で補足して導き出された僕の結論は、
彼は悪い人ではないが頭の良い人でもない、その日の不快指数と知能指数が比例する働かせるにはハイリスク・脳タリンなタイプというモノであった。
普通なら問答無用で即解雇なのだろうが、彼も宅配弁当屋を起業したばかりで今いる貴重な配達員を逃せぬ身。
結局文句を言いながらも復職を認めたのだった。
このタイプはまた同じ事を繰り返すだろうに。
知人もわかってんだろうけど。